【挫折】DTM(作曲)で行き詰まってしまった時の対処法
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皆さんこんにちは Deco Music Schoolのギター & DTM講師の齋藤です。
今回は、DTMで行き詰まってしまった時の対処法について紹介させていただきます。
もとより、DTMとは挫折率が高く、必要な音楽知識や機械操作、多額な機材費などが必要になり、長時間取り組んで完成させた曲も努力した分だけの恩恵があることは少なく、その設定されたハードルの高さからモチベーションを保つのがとても難しいとされています。
つまり、継続的にDTMと向き合えているということ自体、素晴らしいことなのです。
しかし、中々結果が出なかったり、煮詰まってしまうことがほとんどであるというのが現実です。
そこで今回は、自分の経験談を元にその対処法をご紹介させていただきます。
音楽が好きという気持ちさえあれば、問題ありません。 是非、これからのご自身の活動に取り入れてみてください。
インプットに切り替える
作曲とは、アウトプットに該当する作業です。
そのため、それを成すための引き出しや手札がなければ、良い結果は得られませんし、アウトプットのみの取り組みでは、作曲家としての成長も滞ってしまいます。
今行っている活動に不信感があるのであれば。その逆のアクションを取ってみましょう。
例えば、曲を作っても同じようなクオリティの曲になってしまう、曲が一向に完成しない、制作をしていても楽しくないという場合は、一旦インプットに切り替えることをおすすめします。
そもそもDTMに必要なスキルとは、自分の思い通りにコード進行を組み立てられる音楽理論への理解と鍛えれた音感、各楽器への適切なアプローチやアイデアが求められるアレンジ力、実体験や空想をもとにそれを言語化できる文章力、語彙力が求められる作詞は勿論のこと。
音楽で何を表現したいのかというテーマ設定や最終的にどんな人に聞いてほしいかというターゲットを決めていかなくてはなりません。
楽器を弾けなくても良い、楽譜を読めなくても良いという謳い文句をよく見かけますが、皆さんが想像している『曲を作れるようになるという』までの道のりは、ご覧の通りかなり険しいものなのです。
そして皆さんは、これらのスキルを求められた時、何が足りていないと感じましたか?
そのスキルこそが、あなたの制作の壁を作っている原因であり、インプットしなければならないスキルなのです。
では、これらのインプットを全て完璧にこなさなくてはならないのかという訳ではなく、インプットとアウトプットを交互、並行で行ってみてください。
Tik Tokでバズりを目的とした明るくて楽しげなダンスミュージックを作りたいという目的であれば、過去に同じようなモデルになった曲を分析することで、各スキルの底上げをすることができ、その内容をすぐに自身の曲にアウトプットすることで、自分の引き出しが増え、理想に近い楽曲が完成するという流れを作り出すことができます。
このように考えてみると、楽曲制作への活路が見出せた気がしませんか?
DTMで行き詰まっている大半の方は、目的の設定と材料不足であり、インプット不足なのです。
※詳しい楽曲分析の方法に関しては、
他ジャンルな音楽を聴こう
私のレッスンでは、初回レッスンを行う際に必ず生徒さんへヒアリングを行うのですが、そこで稀にこんなことを耳にします。
「好きなアーティスト、楽曲は特にありません。」
という内容です。
レッスンを進めるにあたって、問題はありませんが、何だかもったいないなと思ってしまいます。
音楽を作りたいのであれば、まずは音楽を楽しむところから始めてみましょう。
ただ、このケースに当てはまる方は、少数かと思いますが、重要なのはここからです。
それは、一部のアーティスト、楽曲しか聴いていないという問題です。
作曲を志すというのであれば、やはり引き出しの多さが肝心になってきます。
しかし、他ジャンルでのアプローチやスキルを獲得する機会を自ら閉ざしてしまっているのです。
例えば、ジャズで学んだコード、スケールをJ-popに落とし込んでみる、クラシックを学びバンド曲をオーケストラアレンジにしてみるという化学反応がオリジナリティになるのです。
沢山の楽曲が溢れかえっている今、そこで抜き出すためには楽曲の個性が必要になります。
私はMAVEL映画の世界観に没入し、サウンドトラックへの興味からクラシック音楽、映画音楽の制作へと繋がりました。
元々クラシック音楽への興味は薄く、ロックギタリストとしては、無縁と思えるようなジャンルでしたが、結果的に人に求められるような成果が上がり、自分の手札も増えていきました。
後々、ギタリストのイングウェイ・マルムスティーン氏やポール・ギルバード氏もクラシックを学びとロックと融合させることで、オリジナリティを見出していたことを知ると、やはり多くの音楽に触れることは間違っていなかったなと確信が持てるようになりました。
共感力が鍵
楽曲にどういうテーマを設定して良いかわからない、共感する歌詞が書けないという方は、音楽的なスキルではなく、人生経験を積むことに意識を向けても良いのかもしれません。
例えば、恋愛を全くしたことのない人のラヴソングは説得力に欠けると思います。
ラヴソングは、恋愛をしている時ならではのリアルな心情、悩み、幸福感、嫉妬、衝突などの描写を音や言葉で表現しなくてはならないのです。
人は、「この曲って私のことを歌ってくれてるのかもしれない」という曲に愛着を持ちます。
それに必要になってくる要素が共感であり、経験なのです。
誰よりも努力したという熱量、世界で一番不幸になったかのような絶望感、血の繋がりを超えているような友情から、夏の終わりを告げるそよ風、偶然通りかかったバットを振る少年、屋根に当たる雨音の響き、という些細な出来事からもアンテナを張って感受性を豊かにしていきましょう。
各々が人生の主役であるならば、多角的な観点を養うことで、その代弁者になることが共感される表現への第一歩かと思います。
そうすることで、そのテーマにあった言葉や音選びは自然と分かってくるはずです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、DTMで行き詰まってしまった時の対処法について紹介させていただきました。
楽曲制作とは、自己表現です。
まずは何を伝えたいか、それを実現させるためにはどんなスキルが足りていないかを再確認してみてください。
それではまた次回