[楽典]マイナースケール(短音階)編

皆さん、こんにちは! DECO MUSIC SCHOOL 講師の麗美英梨です🙇♀️
前回は「メジャースケール(長音階)」についてお話しました。
メジャースケール(長音階)については コチラ
今回は、「マイナースケール(短音階)」についてやっていきたいと思います!
マイナースケール(短音階)の響き
マイナースケールは、メジャースケールに比べて少し暗めで切ない響きを持っています。
同じ「ドレミファソラシド」でも、音の並び方を変えるだけで印象が大きく変わります。
例えば同じ「C」の音を基準にしても、メジャースケール(C Major)は明るく爽やかで童謡やポップソングに多く使われていますが、マイナースケール(C minor)は落ち着きや重みを感じさせます。
クラシックではショパンの曲やベートーベンの交響曲でも多く用いられていますし、J-POPでもバラードや失恋ソングなどで頻繁に登場します。
この「ちょっと物悲しい雰囲気」が、聴く人の心をぐっと惹きつける、、、これがマイナースケールになります。
マイナースケールの種類と構成
メジャースケールの構成は、ひとつの種類だけで 全 – 全 – 半 – 全 – 全 – 全 – 半 でした。
それに対して、マイナースケールは大きく分けて3つの種類があります。
ここが大きな違いです!
メジャースケールのときと同じように、それぞれの音の並びを「全音(全)」と「半音(半)」で表してみましょう。
ここから3種類のマイナースケールをご紹介します。
●ナチュラルマイナースケール(自然的短音階)
構成:全 – 半 – 全 – 全 – 半 – 全 – 全 例:ド・レ・ミ♭・ファ・ソ・ラ♭・シ♭・ド → 一番基本となる短音階です。落ち着いた、少し寂しい響きがします。 多くの曲で使われています。
●ハーモニックマイナースケール(和声的短音階)
構成:全 – 半 – 全 – 全 – 半 – 増2度(全+半) – 半 例:ド・レ・ミ♭・ファ・ソ・ラ♭・☆シ・ド → 7番目(☆印)の音を半音上げることで、ドラマチックでエキゾチックな響きになります。
映画やアニメのサウンドトラックなどでもよく聴ける独特のスケールです。
●メロディックマイナースケール(旋律的短音階)
上行形:全 – 半 – 全 – 全 – 全 – 全 – 半 例:ド・レ・ミ♭・ファ・ソ・ラ・シ・ド 下行形:自然的短音階と同じ 例:ド・シ♭・ラ♭・ソ・ファ・ミ♭・レ・ド
→ 上りと下りで形が変わる、少し特殊な短音階です。ジャズでもよく使われます。
なめらかなメロディを作るために工夫された形で、ジャズや現代音楽でもよく使われています。
聴き比べてみよう
例えば「ラ」の音から始めて白鍵だけを順に弾くと、それが「ラminor(A minor)=ナチュラルマイナースケール(自然的短音階)」になります。
同じ音の並びでも、メジャースケールでは明るく爽やかに、マイナースケールでは少し切なく聴こえます。
「物悲しい感じがする」「ドラマチックに盛り上がる」など、感情の色がつくのが短音階の魅力です✨️
バラードのサビでいきなり転調して、泣ける雰囲気を出すときなども、マイナースケールが活躍しています。
まとめ
・メジャースケール=明るい響き ・マイナースケール=暗い・切ない響き
マイナースケールには「ナチュラル」「ハーモニック」「メロディック」の3種類があり、それぞれ少しずつ雰囲気が違います。
理論で見ると難しそうに感じますが、実際に弾いたり歌ったりすると「あ!これがマイナースケールなんだ💡」と自然に体で覚えられます。
音楽の表現力を広げるためにも、是非メジャーとマイナーを弾き比べたり、好きな曲を聴きながら「これはどっちかな?」と考えてみてくださいね!
それではまた(^-^)ノ
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