「○○○○できる」まで練習する
はじめまして。DECO MUSIC SCHOOL 講師のひろせです。
今回は1回目の記事ということで、
いつも初回のレッスンで伝えていることについて書こうと思います。
普段、初回のレッスンでは、
ヒアリングとして生徒さんにレッスンを受ける目的やこれからやりたいこと、
好きなアーティストや楽曲などを聞く時間を設けているのですが、
生徒さんがやりたいことや目指すものは千差万別で、
どんなレッスン内容を提案するかというのは生徒さんによって変わってきます。
私が担当させていただく場合、大きく分けて、ボーカルを習う方、
ボーカルとギターを習う方、ギターのみを習う方がいらっしゃるのですが、
その中でも本当に初心者の状態で始められる方から、すでにライブの出演やYoutubeに定期的に動画を上げている方など、知識や技術、経験も人それぞれで、
レッスンに通われる動機も、ラフに楽しみたいという方もいますし、
ストイックに成長していきたいという方もいらっしゃいます。
それぞれの生徒さんとどんなレッスンをしているかという内容は、今回の記事では割愛し、どの生徒さんにも最初に伝えていることをこの記事では書いていきます。
私のレッスンでは次のような流れを大切にしています。
1つ目は「知る」ということ。
2つ目は「分かる」ということ。
3つ目は「できる」ということ。
4つ目はなんでしょうか?
それが、タイトルに書いてある「〇〇〇〇できる」ということなのですが、
後ほど〇〇〇〇に入る言葉をお伝えしますね。
ちなみに5つ目にやってほしいのが、「アウトプット」(人前で演奏したり、レコーディングしたものをアップロードしたりetc)するということです。
※これは自主性を重んじているので、レッスン内でアウトプットに取り組んでいる
生徒さんもいらっしゃいますし、純粋に上達だけを目的にレッスンを楽しまれている生徒さんもいらっしゃいます。
それぞれ順に説明していきます。
まず、1つ目の「知る」ということ。
これはレッスンを受けるのだから当たり前だと思うかもしれませんが、
実は多くの方が自分が感動した歌や演奏のどこが素晴らしいのかに気づいていなかったりするのです。
ですので、まずレッスンで、生徒さん自身が選んだアーティストや楽曲の、
どこが素晴らしいのかを認識してもらうため、一緒に課題曲を聴きながら発声やテクニックなどを言語化し、説明していく作業をします。
そして、2つ目。「分かる」ということ。
これは「知る」ということとほとんど同じように聞こえるかもしれませんが、
「分かる」ためには、「知る」ことよりも少し時間がかかります。
知識はその瞬間「知る」ことができますが、
「なるほど、そういうことだったのか」と、物事が腑におちて「分かる」段階になるまでには、 1度聞くだけでは辿り着かなかったりするのです。
そのため、レッスンでは複数回のレッスンを跨いで、知識が定着できるように、
何度も反復して大事なことを伝えるようにしています。
そして、その回数も生徒さんの理解度に合わせて変えております。
それができるのが、マンツーマンレッスンの良さでもあります。
そして、その次に時間がかかるもの。
それが、3つ目の「できる」ということです。
これもレッスンに通うのですから当然といえば当然ですが、
実際に取り組んでみると「分かっていてもできない」ということはとても多いです。
「分かる」ことよりも、「できる」ようになることの方が、より時間がかかります。
時に、「いつになったらできるのだろう、、、。」
そう気落ちすることもあるかもしれませんが、 そこはマンツーマンレッスンですので、レッスン自体をペースメーカーにして「できる」まで取り組んでいきましょう。
一度に全てのことはできませんが、毎回やることを絞って取り組めば確実にできることは増えていきます。
「できる」ようになれば、知識は技術になります。
さぁ、それでは4つ目です。
これは今までの「知る」「分かる」「できる」に比べ、もっと時間がかかるものです。ちなみに「〇〇〇〇できる」ことはすでに皆さんにもあるはずです。
代表例としては、歩くことが挙げられます。
皆さんは、歩きながら通話をしたり、看板を見たり、飲み物を飲むことができますよね。 それは歩くことが皆さんにとってどういう状態だからでしょうか?
そうです。「無意識にできる」という状態だからです。答えが出ましたね。
4つ目は「無意識にできる」ということです。
言われてみれば、「あぁ、なんだそんなことか」と思うかもしれませんが、
これって本当にすごいことです。
ロボットを歩かせるためにどれだけの制御が必要かご存知ですか?
私たちにとって無意識にできる「歩く」ということを、
ロボットにさせるためには大変な試行錯誤が必要でした。
話を音楽に戻しましょう。
今回の記事では、具体的なレッスン内容やボーカル、ギターの技術については
省きますが、 聴いた人が感動したり、上手いと思う演奏をするためには、
実に多くの技術が求められます。
そして音楽とは流れるものなので、
音楽の流れを止めずに、それらの技術を同時にできる必要があるのです。
そのために必要なのが、「無意識にできる」ようになるということです。
例えば何も考えなくても心地よい発声や音程で歌い、
心地よいリズムで楽器を演奏できるのであれば、
演奏中は繊細な感情表現やテクニックにも意識を向けることができます。
ですが、それぞれの技術を1つ1つ意識しなければできないのであれば、
全てを同時にすることはできないでしょう。
意識できる数には限界があるからです。
ですから、レッスンでは様々なことを、反復することによって、
「無意識にできる」ようになることを目指すのです。
以上が、私がレッスンで取り組んでいることの流れです。
いかがでしたでしょうか?
「知る」「分かる」「できる」「無意識にできる」といったことは、
書いてみると当たり前に聞こえるようなことですが、
実際にやろうとすると、結構時間がかかるものです。
これらを全て自分で出来てしまう人もいますが、ほとんどの人にとっては、
モチベーションの維持が難しく、途中で投げ出したくなってしまうこともあるでしょう。その場合はどうしたらいいのでしょうか?
はい、そうです!!!!
そのためにレッスンを活用すればいいのです。
手前味噌ですが、いい流れですね。流れって、とても大切です。
素晴らしい音楽にはいい流れがありますし、
私がDECOで働くことになった際に言われた言葉も、
「流れを感じたから」だったことを、今、思い出しました。
これについては、いつかまた詳細を書けたら面白いかなと思います。
上達を感じる瞬間は誰でも嬉しいものです。
レッスンを継続的に受けることによって、
歌える音域が広がって見違えるように歌うことが上手くなった生徒さんや、
簡単なコードが押さえられなかったのに、難易度の高い曲でもスムーズに弾けるようになるまで成長された生徒さんなど、
これまでたくさんの生徒さんが上達する姿を見てきました。
次は、この記事を読んでいるあなたの番かもしれませんね。
レッスンでもお会いできることを楽しみにしております。
いい流れに乗っていきましょう!!
ではまた次回!
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