GOSPEL MUSIC ♪
DECO MUSIC SCHOOLにて、ボーカルコース、プロボーカルコース、話し方コースを担当しております講師の髙橋律子です。
このブログでは、私の歌のルーツから、レッスンに至る中で、こんなことを意識しながら教えています!と言った事柄、
私の好きなこと、性格?!までを、綴っていけたらと思いますので、
是非お楽しみくださいね!
さて、前回は第1章、ゴスペルとは?〜ブラックゴスペルミュージックの誕生〜についてご紹介しましたが、今日はその続きの、ブラックゴスペルミュージックの音楽的構成と歌詞の背景(スピリット)に触れてみようと思います!
まずは、このお写真♪
これは若かれし頃、アメリカで、OH HAPPY DAYの作曲家、エドウィンホーキンス氏率いるゴスペルクワイアのリハにお邪魔した際の一枚です!ちょうどエドウィン氏含む3名のディレクター陣で我々クワイヤメンバーに指導をしているときです。この時、クワイヤメンバーは50名ほどいました!
音楽的構成と歌詞の背景(スピリット)
このブラックゴスペルミュージックの音楽の構成は、
たいていの場合ソリストが一小説歌い、クワイアがその箇所を繰り返す、コールアンドレスポンスの形態を変わらずとってきています。
ソリストは、即興にて自由に歌う形となっていて、音を変化させたり抑揚をつけたり、神を讃える自分自身の感情を表現しています。
また、現代こそ楽器隊が加わり演奏がされていますが、黒人達が奴隷であった当時は、伴奏をつけるより、足踏みや手拍子、人間の声を使い表現をしてきました。
また歌詞は、奴隷の身でいた当時の景色と、神様への希望とを重ねて表現されているものも多く、現代音楽とは異なり、強いインパクトを受けます。
では、ここで一つ、そんな感情を表すゴスペルソング、
DEEP RIVERの歌詞をご紹介します。
Deep river, my home is over Jordan
Deep river,Lord
I want to cross over into camp ground
Oh don’t you want to go to that gospel feast
That promis’d land where all is peace
深い川よ、私の故郷はヨルダン川のかなたにあります。
深い川よ。主(イエス)よ。
私は川を超えて故郷(約束された地)へ行きたい。
おお、あなたはその地に行きたいと思わないですか?
その地は福音に溢れ、すべての平安が約束されているところ。
〜DEEP RIVER〜
アメリカの開拓のためアフリカから連れてこられ、奴隷として虐げられ、
人とも思われない扱いを受けながらも必死で耐えていた黒人達。当時、奴隷主である白人が、日曜日に教会の礼拝に行く時、共に連れていかれた黒人は、聖書に触れる機会を得ました。
黒人奴隷達は、聖書の中にある『出エジプト記』のユダヤ人奴隷と自分達を重ね、神様にのみ解放があると信仰を始めました。
そしてこのDEEP RIVERは出来上がりました。
【聖書箇所】
出エジプト記3:17
わたし(神)はあなたがたをエジプトでの悩みから救い出し、
カナン人、ヒッタイト人、エモリ人、ペリジ人、ヒビ人、エブス人の住む地、
乳と蜜の流れる地へ上らせると決心(promised)した。
ヨシュア記1:2
わたしのしもべ、モーセは死んだ。いま、あなたは(ヨシュア)この民すべてと共に立ってヨルダン川を渡り、わたしがイスラエルの人々に与えようとしている土地に行きなさい。
そして、DEEP RIVERのようなゴスペルソング達は、南北戦争後、譜面に書き綴られ保存されるようになりました。
今でこそゴスペルと言えば三声のハーモニーを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、奴隷たちが即興的に歌ったのはフォーク調のユニゾン歌唱でした。
音楽の発展と共に、シンコペイトするリズムやハーモニーなど、変化もありますが、フォークススピリチュアルの本質である応答形式や黒人独特の『表現』はそのまま残っています。
長くなりましたが、本日はブラックゴスペルミュージックの音楽的構成と歌詞の背景(スピリット)についてご紹介させていただきました!
次回もまだまだ、ゴスペルについてを綴らせていただきますのでお楽しみくださいね!
読んでくださりありがとうございました!
髙橋律子でした😄