クラシック発声とミュージカル発声の違い
こんにちは
DECO MUSIC SCHOOLの立川・吉祥寺校で、演劇・ミュージカルコース、ボーカルコース、声優コース、話し方レッスン、声楽・オペラコースを担当しております、小谷悠実(こだにゆうみ)です♪
今日は【クラシック発声とミュージカル発声の違い】をお話ししようと思います。
まずはクラシック発声から解説していきますが、皆さんはクラシック音楽って聞いたことありますか?
というか、そもそもクラシック音楽ってなんでしょうか?
クラシック音楽は、西洋の伝統的な芸術音楽(古楽)のことです。
年代は1550年頃〜1900年頃をさすことが多く、中世・ルネサンス・バロック・古典派・ロマン派・印象主義・近現代と各時代にわかれています。
元々は教会音楽からはじまり、神に捧げるために作られた音楽が、王へ捧げる音楽、貴族の娯楽ための音楽、そして市民の娯楽のための音楽と枝分かれしていきます。
そして、バロック期に初のオペラ「オルフェオ」が発表され、楽器×歌×芝居という総合芸術作品が生まれました。
オペラは貴族にとって大人気の娯楽となり、印象主義期あたりから、オペラよりもよりお芝居を重視したオペレッタが生まれます。
その後アメリカへ渡りミュージカルへと発展していきました。
男性は胸声(地声)が一般的です。
では、なぜ頭声なんでしょうか?
様々な理由がありますが、一つの理由として教会音楽が始まった中世は、女人禁制の場所が多く、教会で女性が声を発することはできませんでした。
声を発することができるのは男性のみ。
その中でも、少年の声は汚れのない澄んだ歌声で信仰深い人々からすると、まるで神のお告げのような「天使の声」に聴こえると言われ崇められてきたそうです。
しかし、男性ですので変声期をむかえてしまいます。短い間でしか少年たちの美声を聞くことができなくなることと、女人禁制も時代を経てゆるくなっていき、女性も歌うことが許されるようになりました。
またもう一つの理由としては、男性の重低音と女性の高音を組み合わせることで、より重圧でダイナミックな豊かな音楽を奏でることができるというのもあります。
余談ですが…、
ルネサンス頃はカストラートといって去勢手術した成人男性歌手が存在していました。カストラートは変声期を迎えないため、大人になっても少年の声を出すことができ驚くほど美声だったも言われています。
しかし、想像しただけでも恐ろしいですよね…。
そもそも頭声というのは、裏声の種類の中の一つです。
長時間うたっても喉が枯れづらく、芯があるのに伸びやかで響く声を出すことができる万能な歌唱法です。
声帯の1/3のみを使い、使っていない声帯は閉じた状態で発声するため、息漏れが少なく芯のあるはっきりした声になります。
また軟口蓋や喉、鼻腔を広げるため、より一層伸びやかな豊かな声が出るのも特徴といえます。
オペラは台詞も全て音楽になっているため、公演時間の3〜4時間ずっと歌い続けなければいけません。
またマイクもありませんから、自分の身体で響かせることがかなり重要視されています。
クラシック発声を学ぶことは、1番喉に負担の少ない発声になるため、ミュージカルだけでなくポップスを学びたい方も知っておくと損はない、様々なジャンルに応用できる発声法です。
ミュージカルは一般的に、胸声(地声・チェストボイス)で歌唱される場合が多いです。
オペラは台詞も全て音楽になっているとお話ししましたが、ミュージカルは台詞は台詞、歌は歌とわかれた構成になっています。
オペラよりも演劇要素が強いため、台詞の発声と歌唱の発声が同じポジションであることが求められます。
また、胸声と頭声の中間の発声〈ミックスボイス〉もミュージカルにとって必須になります。
地声のような力強さや安定感を保ちながら、裏声の高音域も出すことができるため、低い音から高い音まで自由自在に歌唱できます。
ミックスボイス習得のためには、『頭声と胸声』の習得が必要となるため、かなり難易度の高い発声法です。
さらに、表現の幅も台詞のように自由なため、エッジボイスやウィスパー、ビブラート、しゃくり、フェイクなどのテクニックも使用して表現していきます。
このように、歴史的にもミュージカルはオペラから発展してきたように、発声も基本的な部分は共通しています。
作品の表現の違いで発声法が変化していますが、どちらも【長時間歌い続けられる発声法】が必要となりますよね。
喉に負担をかけずに歌い続けられる持久力こそが、役者の喉を守りながら役の気持ちを表現する豊かな声を作り出すことができます。
皆さんもいつまでも歌い続けられる、素敵な歌声を習得してみませんか?
それでは次回もお楽しみに♪
DECO MUSIC SCHOOLの立川・吉祥寺校で、演劇・ミュージカルコース、ボーカルコース、声優コース、話し方レッスン、声楽・オペラコースを担当しております、小谷悠実(こだにゆうみ)です♪
今日は【クラシック発声とミュージカル発声の違い】をお話ししようと思います。
まずはクラシック発声から解説していきますが、皆さんはクラシック音楽って聞いたことありますか?
というか、そもそもクラシック音楽ってなんでしょうか?
①クラシック発声とは?
クラシック音楽は、西洋の伝統的な芸術音楽(古楽)のことです。
年代は1550年頃〜1900年頃をさすことが多く、中世・ルネサンス・バロック・古典派・ロマン派・印象主義・近現代と各時代にわかれています。
元々は教会音楽からはじまり、神に捧げるために作られた音楽が、王へ捧げる音楽、貴族の娯楽ための音楽、そして市民の娯楽のための音楽と枝分かれしていきます。
そして、バロック期に初のオペラ「オルフェオ」が発表され、楽器×歌×芝居という総合芸術作品が生まれました。
オペラは貴族にとって大人気の娯楽となり、印象主義期あたりから、オペラよりもよりお芝居を重視したオペレッタが生まれます。
その後アメリカへ渡りミュージカルへと発展していきました。
②クラシック発声は、なぜ頭声なの?
クラシック音楽の発声法は、女性は頭声(ヘッドボイス)を使います。男性は胸声(地声)が一般的です。
では、なぜ頭声なんでしょうか?
様々な理由がありますが、一つの理由として教会音楽が始まった中世は、女人禁制の場所が多く、教会で女性が声を発することはできませんでした。
声を発することができるのは男性のみ。
その中でも、少年の声は汚れのない澄んだ歌声で信仰深い人々からすると、まるで神のお告げのような「天使の声」に聴こえると言われ崇められてきたそうです。
しかし、男性ですので変声期をむかえてしまいます。短い間でしか少年たちの美声を聞くことができなくなることと、女人禁制も時代を経てゆるくなっていき、女性も歌うことが許されるようになりました。
またもう一つの理由としては、男性の重低音と女性の高音を組み合わせることで、より重圧でダイナミックな豊かな音楽を奏でることができるというのもあります。
余談ですが…、
ルネサンス頃はカストラートといって去勢手術した成人男性歌手が存在していました。カストラートは変声期を迎えないため、大人になっても少年の声を出すことができ驚くほど美声だったも言われています。
しかし、想像しただけでも恐ろしいですよね…。
③頭声(ヘッドボイス)とは?
さて、やっと技術面についての説明になりますよ!そもそも頭声というのは、裏声の種類の中の一つです。
長時間うたっても喉が枯れづらく、芯があるのに伸びやかで響く声を出すことができる万能な歌唱法です。
声帯の1/3のみを使い、使っていない声帯は閉じた状態で発声するため、息漏れが少なく芯のあるはっきりした声になります。
また軟口蓋や喉、鼻腔を広げるため、より一層伸びやかな豊かな声が出るのも特徴といえます。
オペラは台詞も全て音楽になっているため、公演時間の3〜4時間ずっと歌い続けなければいけません。
またマイクもありませんから、自分の身体で響かせることがかなり重要視されています。
クラシック発声を学ぶことは、1番喉に負担の少ない発声になるため、ミュージカルだけでなくポップスを学びたい方も知っておくと損はない、様々なジャンルに応用できる発声法です。
④ミュージカル発声とは?
ミュージカルは一般的に、胸声(地声・チェストボイス)で歌唱される場合が多いです。
オペラは台詞も全て音楽になっているとお話ししましたが、ミュージカルは台詞は台詞、歌は歌とわかれた構成になっています。
オペラよりも演劇要素が強いため、台詞の発声と歌唱の発声が同じポジションであることが求められます。
また、胸声と頭声の中間の発声〈ミックスボイス〉もミュージカルにとって必須になります。
地声のような力強さや安定感を保ちながら、裏声の高音域も出すことができるため、低い音から高い音まで自由自在に歌唱できます。
ミックスボイス習得のためには、『頭声と胸声』の習得が必要となるため、かなり難易度の高い発声法です。
さらに、表現の幅も台詞のように自由なため、エッジボイスやウィスパー、ビブラート、しゃくり、フェイクなどのテクニックも使用して表現していきます。
このように、歴史的にもミュージカルはオペラから発展してきたように、発声も基本的な部分は共通しています。
作品の表現の違いで発声法が変化していますが、どちらも【長時間歌い続けられる発声法】が必要となりますよね。
喉に負担をかけずに歌い続けられる持久力こそが、役者の喉を守りながら役の気持ちを表現する豊かな声を作り出すことができます。
皆さんもいつまでも歌い続けられる、素敵な歌声を習得してみませんか?
それでは次回もお楽しみに♪
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