ブレスとは?歌声を安定させる呼吸のおはなし(前編)

こんにちは!
DECO MUSIC SCHOOLの小笠原 桜子です👩🏼🚀🩰
4月も終わりに近づいていますが
新年度、新生活を迎えた皆さま
改めておめでとうございます🌸
緊張感の漂う4月、呼吸が浅くなってガチガチになっていませんでしたか?
花粉症も落ち着いて心置きなく思いっきり深呼吸ができるようになった今だからこそ!
ブレスについて学び直していきましょう!🪴
そもそもブレスとは?
その名の通り『呼吸』のこと。
しかしボイストレーニングにおいてのブレスは酸素をとりこむ生命維持を目的とした通常の呼吸とは違い、
・より豊かな発声のため
・安定感のある歌唱のため
・表現の一部として
など、さまざまな役割があります。
このブレス、意外とセンスが出るところだとわたしは考えています🔍
何気なくしていたブレスを
テクニックの一部に変えていきましょう!
ブレス 基本のき☝🏻
歌の基本は「息を流し続けること」。
息を吸って声を出しているんだから息は流れてるんじゃないの?
と思われるかもしれません。
実はそこに落とし穴があって、息を止めたままでもある程度はしゃべれるし歌えちゃうんです。
ですがそのまま歌い続けると
・音が停滞して聞こえる
・長いフレーズが歌えない
・高音になると音がブレてくる
ほかにもたくさん支障が出てきます⚠️
声は出ていてももったいないです。
「音が停滞する」と言われてもピンと来ないかもしれませんが、「音楽が停滞する」だったら?
停滞した音楽は聴く人に届きません。
自分の周りで音が落っこちて終わりです。
聴かれない歌というのはこういうちょっとした独りよがりな部分から生まれるのかもしれません。
せっかく歌うのなら吐く息に音を乗せて
人の心にスッと入っていく方がいいですよね😊
音楽を止めるな!
では息を流し続けるためにはどうすればいいのか?
お気づきかもしれませんが、答えは腹式呼吸です!
そして腹式呼吸を使って
息を流し続けながら歌う一番簡単な方法は
歌うときにお腹をへこませる
これだけです!
今までの歌い方にお腹の圧を加えてあげましょう。
お腹をへこませるように力を加えていくことで肺から空気を押し出すサポートになります💪🏻
ポイントは1回でへこませるのではなく
曲のテンポに合わせて徐々にへこませていくこと。
へこませた分、次にブレスを取るとき
お腹もふくらみませんか?
これが腹式呼吸です!
これが音楽のブレスです!!
あ、お腹キツいかも🙄
と感じられたら大成功!
停滞していた音が動き出して音楽に流れが生まれた証拠です👏🏻
より長いフレーズを歌うために
こちらも腹式呼吸で解決可能です◎
腹式呼吸のメカニズムを知れば納得していただけると思います🧠
胸式呼吸では肺にいつもの量しか酸素は取り込めません。
が、腹式呼吸でお腹をふくらませると横隔膜が下がるので肺はさらに体積が増え、そのぶんより多くの酸素が手に入ります。
肺にたっぷり入った酸素をまたいつものように
曲のテンポに合わせてお腹でサポートしながら押し出していきましょう。
これが1回のブレスでたくさんの息を吸って
安定させたまま長いフレーズを歌うポイントです。
ちなみに、
生まれたばかりの赤ちゃんがずっと仰向けに寝たまま腹式呼吸をしているのは有名な話ですが、
その腹式呼吸でオギャーー!と泣くことで肺を鍛えてるらしいですよ!
そして赤ちゃんの泣き声が大きいのは(うるさいのは🤫)
空気を吐ききってから息を吸っているから という噂です。
たしかに「肺に空気を残したままブレスで酸素追加♪」なんて器用な赤ちゃんいません👶🏻
吐き切るまで次の息を吸えないなんて、肺は相当鍛えられるはずです。
さあ、大人はどうでしょう?
長いフレーズを歌うために
①まずはたっぷり酸素を取り込むこと
②フレーズ終わりまで細くなが〜く息を吐き続けること
これの反復練習ですよ!
今 長いフレーズが続かないのは、息がもたない苦しさを知っているから☝🏻
極限まで吐き続けて苦しいところからあともう一息、もう一息… と歌えるフレーズの長さを伸ばす訓練をしていきましょう!👶🏻
高音になると音がブレるあなたへ
こちらも「息を流し続ける」ことが大切です。
ブレスから少し遠ざかってしまうので簡単に説明しますが、
高音の直前でためらって息のスピードを緩める人が多い!
だから不安定になって高音がブレたり
力任せに喉で押すからひっくり返ったりしてしまうのです。
まずは高音に立ち向かう勇気を持って、
怯まずに息を流し続けること!
腹式呼吸でたっぷり取った息を
一定の量・スピード・圧で流し続けましょう!
さて、ブレスについて語り出すと長くなりそうなので今回は前編と後編に分けてみようと思います。
前編は基本の腹式呼吸から。
次回は「フレーズに合わせたブレスの取り方」をブログにまとめようと思います!
楽しみにお待ちください!