コンプレッサーを理解しよう!

こんにちは!講師の藤田です。
今回はEQに続いて重要なツール、コンプレッサーについて説明します。

コンプレッサーとは?

コンプレッサーは、オーディオシグナルのダイナミクス(音量の差)を調整するエフェクトです。これにより、音が均一になり、ミックス全体がまとまりやすくなります。
要するに、音が大きすぎる部分を押さえ、音が小さすぎる部分を持ち上げることで、音量を安定させます。

コンプレッサーの基本パラメータ

Threshold(スレッショルド):
どの音量以上でコンプレッサーが動作を始めるかを設定します。設定した値以上の音量が圧縮されます。

Ratio(レシオ):
圧縮の強さを決めます。例えば、2:1のレシオでは、スレッショルドを超えた音量が半分に圧縮されます。

Attack(アタック):
コンプレッサーが動作を開始するまでの時間を設定します。短いアタックタイムでは急速に圧縮が始まり、長いアタックタイムでは緩やかに始まります。

Release(リリース):
コンプレッサーの動作が終了するまでの時間を設定します。短いリリースタイムではすぐに元の音量に戻り、長いリリースタイムでは徐々に戻ります。

Gain(ゲイン):
圧縮後の音量を調整します。圧縮によって失われた音量を補うために使用されます。

使い方のコツ

スレッショルドとレシオの設定:
初心者は、スレッショルドを適度に低く設定し、レシオを2:1や4:1に設定すると良いです。これで、過度に強い圧縮を避け、自然なサウンドを維持できます。

アタックとリリースの調整:
ドラムなどの瞬間的な音には短いアタックタイムを、ボーカルやパッドなどの持続的な音には長いアタックタイムを設定すると効果的です。リリースタイムも同様に、音の特性に応じて調整します。

ゲインの調整:
圧縮後の音量が低くなりすぎないように、適度にゲインを上げましょう。原音と比較しながら調整するとバランスが取りやすいです。

コンプレッサーの種類

コンプレッサーにはいくつかの種類があり、それぞれ異なる特性を持っています。以下に主要なコンプレッサーの種類を紹介します。

1. VCAコンプレッサー(Voltage Controlled Amplifier)
VCAコンプレッサーは、精度が高く、幅広い用途に適しています。特にパンチのあるドラムやベースに使用されることが多いです。



2. Opticalコンプレッサー
光を使って信号をコントロールするため、自然で滑らかな圧縮が得られます。ボーカルやアコースティック楽器などに適しています。反応が比較的遅いため、スムーズな効果を得られます。



3. FETコンプレッサー(Field Effect Transistor)
FETコンプレッサーは、特にパンチのあるアタックと高い明瞭度を持つサウンドを提供します。ギターやドラムに対して非常に効果的です。反応が非常に速く、アグレッシブなサウンドを作り出します。



4. Tubeコンプレッサー(真空管コンプレッサー)
真空管を使用しているため、暖かく、厚みのあるサウンドにします。ボーカルやギター、ベース、ドラムのキックやスネアなど、メインとなるトラックに使用することが多いです。
反応は比較的遅く、サウンドに独特のキャラクターを与えます。

まとめ

コンプレッサーは、DTMにおいて音量のバランスを整え、ミックス全体を綺麗に仕上げるための重要なツールです。
コンプレッサーを使いこなすにはなかなか難しい部分はありますが、たくさん使用して、各パラメータを理解し、使いこなしましょう!

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