腹式呼吸はメリットだらけ～歌編～

こんにちはー★
ななほです♪
トップのお写真はこの間富山で公演をしたホールのお写真です！

さてさて、今回は前々回からの続き、腹式呼吸シリーズの歌編をお伝えしていこうと思います！

腹式呼吸を歌に使うメリット

なぜボイストレーニングの現場で腹式呼吸が大事だと言われているのか
順に説明致しますね！

メリットその1 「声が楽に出しやすい」

まず、前回の日常編でのメリットでお伝えしましたが、腹式呼吸はリラックス効果があります。それは副交感神経が働き無駄な筋肉のこわばりが無くなるためです。そして体のこわばりが無くなると体の伸縮性が広がり結果的に無理なくたっぷりと空気を溜め込み吐き切ることが出来ます。
そうするといつもより長い間声を出せたり、大きい声を出すことが可能になります。

また、筋肉は１箇所をピンポイントで動かすことがとても難しいです。動かしたい筋肉の周りの筋肉も連動して動くようにできています。なので胸式呼吸の場合、胸に近い肩や首の筋肉も一緒に力が入ってしまいます。
胸式呼吸・腹式呼吸ができる人には試して欲しいのですが腹式呼吸をした時の首や肩周り、胸式呼吸をした時の首や肩周りのこわばりを観察してみてください。
腹式呼吸の時には感じない感覚が胸式呼吸の時にはあるはずです。
そんな些細なこわばりが、歌う時において大きな違いになってきます。
気道を通る空気がスムーズにいかなかったり、喉を固めることで声帯に負担がかかり痛めてしまったり、酷い場合はポリープが出来てしまいます。
腹式呼吸の場合だと首や肩から離れた場所を使うため胸式呼吸にくらべて格段に力みにくくなります。
以上が声が楽に出しやすくなる理由です！

メリットその2 「速く鋭い息(スタッカート)を出せる」

犬の呼吸を想像するとわかりやすいですかね？短い「はっはっはっ」とだす息です。
この呼吸が歌において必要になってくる場面はズバリ！アップテンポな曲です！
YOASOBIのアイドルの冒頭で考えてみましょう。

「無敵の笑顔で荒らすメディア」
このワンフレーズをよく聞いてみると小さい「っ」が入っていることに気づきます。文字にすると

「むってーきーのっえーがっおーでっあっらっすっめーでぃっあっ」

となります。
この小さい「っ」を入れることでリズム感が生まれるのとクリアに歌詞が聞こえるようになります。そしてそれはメリット2で伝えた「早く鋭い息」を使った技術になります。

ではなぜ腹式呼吸にできて胸式呼吸で難しいのか。
それは肋骨が関係してきます。
前々回の仕組み編で胸式呼吸は肋骨を広げる呼吸法、腹式呼吸は横隔膜を下げる呼吸法とお伝えしました。骨を広げたり閉じたりする作業が必要な胸式呼吸はどうしても動きの速さに限界があります。また、上記に伝えたように筋肉を頑張って動かせば動かすほど周りの筋肉も固くなってしまいさらに動かしにくくなります。
その点腹式呼吸は横隔膜という筋肉のみを動かす作業になる為柔軟に動かしやすいのです！(同じように筋肉で出来ている舌ベロも素早く動かすことが出来ますよね！)

つい教え側である私たちは腹式呼吸で！と伝えてしまいますが、こうやって一つ一つ理由を考えると腹式呼吸はとても理にかなった発声方法だなーと気付きますね( ºﾛº)
3シリーズでお伝えした腹式呼吸について、少しでも面白いなーと思っていただけたら幸いです♪
また、面白いネタを見つけたらシリーズでお伝えしようと思います！
ではまたお会いしましょー！
ここまで読んでくださりありがとうございました(^^)

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