【楽譜って必要?】歌が上達する人の“譜読み力”と使い方

こんにちは!DECO MUSIC SCHOOLです。

みなさんは歌を歌うとき、楽譜を読みますか?

そんなのなくたって歌えるんだからいいじゃんという方もいらっしゃいますよね。

実は「楽譜を読める」、少なくとも「みる習慣がある」だけで、
音楽のニュアンスやリズムの捉え方がガラッと変わることがあります。

今回は普段置き去りにされがちな「楽譜」にフォーカスしてお話ししていきます。

楽譜の役割とは?

「楽譜」と聞くと、ピアノやバイオリンの人が使うもの、というイメージを持つ方も多いかもしれません。

でも実は、歌を練習する人も“楽譜との付き合い方”が重要です。

楽譜は一見、難しそうな記号の集まりに見えますよね。

ドレミや♯♭、拍子記号など…目が滑ってしまうのも当然です。

でも、楽譜は「音の設計図」だと思ってください。

建築でいうなら図面、料理でいうならレシピ。

つまり、曲の全体像を把握するための「地図」のような存在なんです。

楽譜は「音の設計図」

楽譜には、音程・リズム・強弱・タイミングといった耳では捉えきれない情報がびっしり詰まっています。

特に歌の場合は「譜面を見ながら歌う」というより、「譜面で確認する」という使い方が主になります。

「Aメロとサビのテンポはどのくらい違う?」「この部分だけ音程が高く感じるけど、何が起きてる?」そんな疑問も、楽譜を見るとスッと理解できたりします。

耳だけでは気づけなかった“違和感の正体”が、視覚情報として整理されるんです。

楽譜を読むことで得られる3つの力

1. リズムを可視化できる

2. 正しい音程が客観的にわかる

3. 曲全体の構造が見える



この3つは、歌を「感覚で歌っていた」状態から、「分析して上達する」状態への大きなステップになります。

特にリズムが苦手な人は、楽譜にヒントが詰まっています




見なくても歌える人が、なぜ楽譜を使うのか

一見、プロの歌手は楽譜を見ないように思えます。

しかしレコーディングやリハーサルではほぼ必ず楽譜を使用します

その理由は、「自分がどこで何を歌っているのか」を正確に共有するため。

例えば「Cメロ2小節目の4拍目からフェイク入れてください」と指示があったとき、楽譜がないと対応できません。

また、レコーディングやリハーサルでは「タイミングが命」です。

特にレコーディングでは、ほんの数秒タイミングがずれただけで音楽の耳障りが悪くなります。

演奏者全員がそれぞれのタイミングで演奏してしまうと、それだけで使えない素材になるのです。

リハーサルでは、演奏だけでなく、照明・音響・道具のセット・ダンサーなど他の演者とも、
ある程度共通認識を作らなければいけません。

その時役立つのが、楽譜です。

限られた時間の中で曲中の複雑なタイミングを指示するのに、とっても便利なんです。

つまり楽譜は、音楽という“言語”での共通の会話ツールといえます。

音感があれば読めなくてもいい?

たしかに、耳が良い人は「楽譜を使わずに覚える」ことが得意です

でもこれは「耳で楽譜を読んでいる」のと同じこと。

つまり、楽譜を目で読むか、耳で読むかの違いだけなのです。

だから「読めない=劣っている」ではありません。

ただ、耳に頼りすぎると“思い込み”による音程ミスやリズムの甘さが出やすくなるという弱点があります。



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初心者におすすめの簡単な楽譜との付き合い方

最初から五線譜を読む必要はありません。

歌う時に必要な情報がパッと見で入って来ればいいので、簡素化された譜面がおすすめです。

自分にとって読みやすい譜面があることで、音を確認する癖を身につけることができます。

楽譜は「正確に読めるかどうか」よりも「見る癖があるかどうか」が重要なんです。

実際に歌いながら何度も見て、リズムや音程を確認する癖をつけましょう。

歌詞の上に「ド・レ・ミ」の文字がある譜面

譜面に歌詞が並記されているものは、音楽の授業などでよく見ているかと思います。

さらに音程が文字で書かれているものになります。

いつ、どのタイミングでどんなふうに音が移動するのか一瞬で把握できるため、
メロディーの上下が把握しづらい方やピッチに不安のある方におすすめです。

正確な音を知れますし、どの楽器が歌と同じ音を出しているのかも判断がつきやすいです。

リズム譜だけの1行譜

音程の表記がなく、リズムだけが表記された譜面です。

特にPOPSにおいてですが、メロディーよりもリズムの方が重要視されます。

なので演奏者同士、リズムの認識が一致していれば充分なことがほとんどですし

リズムさえはまれば、音程は割と自由なことが多いです。

また楽器や音響さん、照明さんと意思疎通を図るときも、リズムを使います。

なので、この楽譜が一番汎用性が高いと思います。

ピアノロール風のビジュアル譜面

譜面そのものに抵抗感がある場合、こちらがおすすめです。

ピアノ系のゲームや音楽制作ソフトでよくみる、ピアノロールの画面ですね。

ピアノからピロピロ〜と帯が出てくるような譜面です。

音の高さも、タイミングも、長さも、全部音符を使わずに表記してくれています。

デジタル時代ならではの、便利なツールですね。

譜読みの代わりになる方法

楽譜を読まずに上達する方法も、ちゃんと存在します。

たとえば:

* 音源と一緒に歌う「耳コピ」

* 録音して確認する「セルフチェック」

* チューナーアプリを使ったピッチ練習

こうした手法は、「譜面を読む力」の代わりに、「聞き取る力」「自分のズレに気づく力」を鍛えてくれます。

ただし、正解が視覚的に示されない分、感覚だけに頼るのは危険です



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楽譜を使った効果的な練習法

楽譜が読めても、ただ眺めているだけでは上達につながりません。

ここでは歌のトレーニングにどう活かすかをお伝えします。

読めない人にも活用できる方法です。




1行譜でリズムをつかむ

難解な楽譜ではなく、「1行譜」や「リズム譜」だけの簡易譜を使ってください。

歌詞の上に「タ・タ・ターン」「タタタ」と書いてあるような、いわばリズムのカラオケ字幕版です。

このタイプの譜面を見ながら手拍子を入れて歌うことで、表拍と裏拍の感覚が養われます

リズム感に不安がある方は、動画でも手拍子練習を取り入れているものを併用すると効果的です。

音程の確認に使うピアノアプリと楽譜

「このメロディ、合ってるかな?」と感じたとき、楽譜があると一発で確認できます。

でも五線譜が苦手なら、ピアノアプリとセットで使ってください

1. 楽譜に書かれた「ドレミ」をアプリで鳴らす

2. 同じ音を自分の声で再現する

3. 合っているかチューナーアプリで確認する

これを繰り返すだけで、「自分のピッチがズレていた」ことに気づけるようになります。

「自分の耳を育てる」ために、楽譜とアプリの併用は非常に有効です。

やっぱりどれだけ耳がいい人でも、思い込みや手癖で音程、リズムが変わってしまうことがあります。

バンドのボーカルなどをしていると、特にその些細なずれが違和感に感じることが多々あります。

そんな時にバンドの共通認識を示してくれるのが「楽譜」なんです。

よくある質問Q&A

Q1. 楽譜が全然読めないのですが、それでも歌は上手くなりますか?

はい、上達できます。耳コピ・録音のセルフチェック・チューナー練習などの代替手段を活用しましょう。感覚だけに頼らず、客観的に確認できる方法をセットで使うのがポイントです。

Q2. プロの歌手も楽譜を見ていますか?

見ています。レコーディングやリハーサルでは共通言語としての楽譜が必須です。「Cメロ2小節目の4拍目から」などの指示共有が正確になります。

Q3. 楽譜を使うとどんな力が身につきますか?

  • リズムを可視化できる
  • 正しい音程を客観的に確認できる
  • 曲全体の構造を把握できる

感覚頼りの歌から、分析して上達する状態にステップアップできます。

Q4. 五線譜が苦手です。簡単に始める方法はありますか?

あります。以下のような簡易譜からスタートしましょう。

  • 歌詞上に「ド・レ・ミ」を表記した譜面
  • リズムだけの1行譜
  • ピアノロール風のビジュアル譜面

完璧に読むよりも、“見る習慣”をつけることが大切です。

Q5. 楽譜を使った効果的な練習法は?

  1. 1行譜×手拍子:譜面を見ながら手拍子で歌い、表拍・裏拍の感覚を養う。
  2. ピアノアプリ×チューナー:譜面のドレミを鳴らし、声で再現し、チューナーで一致を確認

Q6. 耳が良いなら楽譜は不要ですか?

耳が良い人は「耳で楽譜を読んでいる」状態です。ただし思い込みによる音程・リズムのズレが出やすいので、時々譜面で客観チェックするのがおすすめです。

Q7. リズム感を鍛えるには、楽譜をどう使えばいい?

1行譜やリズム譜を見ながら、手拍子やステップを合わせて歌いましょう。リズムの重心やノリが視覚と身体感覚で一致しやすくなります。

Q8. 楽譜を使うメリットが実感できません。

楽譜は自分の歌を客観視する鏡です。耳だけでは気づけないズレを、視覚情報として確認できます。感覚派ほど、バランスを取るために活用すると上達が早まります。




まとめ

楽譜は読めなくても歌は歌えます。

でも「見方」や「使い方」を覚えることで、練習効率は何倍にも跳ね上がります。

特に「耳がいい人」「感覚で覚える人」こそ、客観性のあるツールとしての楽譜を試してみてください。

最初は難しく感じても大丈夫。

今日の1ページが、未来のあなたの歌を変えてくれます。



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