透き通った声の出し方|力まない発声で理想の響きを手に入れる方法
こんにちは、DECO music school です。
「透き通った声ってどうやって出すの?」「どうしても詰まったような声になる…」
そんな疑問や悩みを持つ方に向けて、
今回は「透き通るような声」を出すための具体的な考え方とトレーニング方法を
わかりやすくお伝えします。
透き通った声とは?|詰まった声との違いを理解する
まず「透き通った声」とは、どんな声を指すのでしょうか?
よく「透明感がある」「スッと耳に入ってくる」「クリアな響き」と言われるこの声は、
実は“声の成分が整っている状態”なんです。
声の成分が整っていると 雑味がなく、響きが遠くまで届き、聞き手にとって心地よく感じられます。
一方、詰まった声やこもった声は、声帯の閉じ方や共鳴において、
本来必要のない力がかかっていることがほとんどです。
筒状のもので考えてもらうと、わかりやすいかもしれません。(ストローとか瓶とか)
響かせようと、瓶に「ふ〜」と息をかけたとします。
もしこの瓶が純粋なガラスでなく、部分的に異素材(木や鉄)が混じっていたら…?
想像の筒状とは違い、途中で曲がったり捻れたりした歪な形だったら?
綺麗な音が鳴りにくそうではないでしょうか?
まさしく、それが歌唱時の体の中で起こっているわけです。
そうすると抜けが悪くなり透き通った声から離れていってしまうということです。
透き通った声の出し方|バランスがカギ
透き通った声を出すために必要なのは、「声の通り道を確保すること」です。
この「通り道」は割と局所的に存在するので探すのが難しいと思います。
そこで、探すときにポイントになるのが「バランス」です。
地声的な「前に飛ぶ声」と裏声的な「後ろに飛ぶ声」の
体内(特に首から上)の形が中間を取れると透き通った声に辿り着きます。
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前に飛ぶ声とは?出し方まで解説
前に飛ぶ声とは、スネ夫のような鼻に響く声です。
前に飛ぶ声を入念に作り込み、しっかり響く声をベースとして持っておくだけで、
簡単に声にボリュームを出せます。
このとき大事になるのが、
・声帯閉鎖
・鼻腔共鳴
・口腔共鳴
・声帯閉鎖とは声帯に空いている穴をしっかり閉めて、
かつリラックスした状態で、発声すると言うことです。
最小限の力で声帯を振るわせるためには必須のスキルです。
・鼻腔共鳴は文字通り、鼻に響かせると言うことです。
声帯から離れた位置、かつ顔の表面側での発声になるため、
疲れにくく聞こえやすい声を作るのに最適です。
・口腔共鳴は口の響きの事です。
口は最終的に音が出てくるところ=スピーカーです。
小さいスピーカーよりも大きいスピーカーの方が音質がいいことは
想像にたやすいかとおもいます。
口も全く同じで、できるだけ大きく、
響きやすい空間を作るように常に意識しておきましょう。

エッジボイスで声帯閉鎖の感覚を整える
前に飛ぶ声は声帯閉鎖が大事ですよね。
声帯閉鎖の感覚を養うにはエッジボイスが最適です。
エッジボイスとは「あ゛あ゛あ゛…」という声で、声帯を最小限の力で振動させる練習です。
これにより「声帯を閉じる感覚」「息漏れしない感覚」がつかめ、結果として声がよく響きやすくなります。
鼻腔共鳴で芯のある響きをつくる
おすすめは鼻腔前部での共鳴を意識すること。
「鼻の前側が震える」感覚を掴めると、声が軽やかに前に出てきます。
例えば、スネ夫やカオナシ、ちゃんみなさんのものまねをしてみたり、
ハミング(口を閉じて「んー」と鳴らす)をしてみてください。
鼻の骨がなくなるところがビリビリ震えていればOKです。
口腔内の空間を意識する
共鳴空間を広げるには、口の中の形を変えるのも効果的です。
あくびをした時のように、軟口蓋が上がり、舌が下がる状態をつくると、
口の空間が広がりやすいです。
さらに下顎を重力頼りに真下に落とすことで、より広い響きが得られます。
もしこれらを実践するのが難しい場合、
両手でほっぺたの一番高いところを持ち上げて、軽く目に近づけてみてください。
強制的に口腔内の空間を広げられます。
それで慣れたら、手を離してもできるように練習してみてください。
透き通った声を出したい方用ボタン
後ろに飛ぶ声とは?出し方まで解説
ざっくり言うと裏声のことです。
裏声といえば「ひょろひょろしていて、弱い」などのマイナスなイメージがあるかもしれませんが、
実は技術として欠かせないものです。
もちろん裏声そのものを曲中で使用することもできますが、
今回は声を無理なく飛ばすための補助、隠し味として使用します。
練習方法としては上記の前に飛ぶ声を練習した後、
「ミッキー」のものまねをして見てください。
それでしばらく(2分くらい)会話してください。
やりにくければ、軟口蓋を持ち上げてより深く発声してみてください。
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透き通った声を出す時の感覚
歌うとき注意したいのは前の声と後ろの声のバランスです。
どちらかに傾きすぎると逆にしんどくなったり、こもってしまったりします。
前に飛ぶ声と後ろに飛ぶ声のバランスがうまく取れたとき、
嘘みたいに綺麗に声が飛びます。
ちょうど間を狙っているので、鼻から目周辺にかけて音が響いている感覚になると思います。
この感覚が染み付くまで練習して見てください。
透き通った声のコツ
ここからは透き通った声を出す時のコツをお話します。
ちょっとしたことですが意識するだけでグンとクオリティが上がりますよ。
コツ①|脱力
喉・肩・顔まわりに力が入ると、声は一気に詰まります。
脱力をするには
・人体模型と同じ位置に骨や筋肉を持っていくこと
・腹式呼吸を意識すること
・声帯閉鎖をきちんと行うこと
この3点でほとんどの場合改善されます。
コツ②|使うべき筋肉もある
使うべき筋肉は、腹式呼吸で使うお腹の筋肉と表情筋です。
それ以外は基本使わないほうがいいです。
使う筋肉と、使わない筋肉を選別して、徹底的に区別して練習して見てください。
どうしてもわからない場合はボイストレーナーなどのプロに頼りましょう。
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録音チェックで“響き”を確認する|透き通った声の確認方法
自分では「良い声が出た」と思っていても、録音すると意外とこもっていたりするもの。
スマホの録音機能やアプリを使って、何パターンか録音して聞き比べてみてください。
特に「練習前」「前に飛ぶ音の練習後」「後ろに飛ぶ音の練習後」で録音することをお勧めします。
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その練習をした後、どのような効果が得られるのかがわかると思います。
そして精度を上げていくことで、響きの位置や透明感の違いが、徐々にわかるようになってきます。
よくある質問 Q&A
透き通った声が出ているか不安…
「鼻が震える感じがする」「録音でこもり感が減っている」と感じられたら、方向は合っています。
逆に「声が引っかかる」「息ばかり出て音が乗らない」場合は、力みや脱力不足の可能性があります。
練習中に喉が疲れるのはなぜ?
これは喉や体のどこかに力が入っているサインです。
練習前に深呼吸をして、体をほぐすストレッチを取り入れてみてください。
それでも痛む場合は、無理せず中止を。
継続できる環境を大切にしましょう。
表現力とのバランスはどうする?
透き通った声は、感情を込めすぎると崩れやすくなることもあります。
まずは「感情を抑えて歌う練習」をして、ニュートラルな状態でも美しい声を目指しましょう。
その上で少しずつ抑揚を加えていくと、表現と響きのバランスが取れていきます。
まとめ
透き通った声は、特別な才能ではなく“響かせ方と脱力”の積み重ねでつくれます。
エッジボイスや共鳴トレーニングを通して、喉の感覚を整えていけば、必ず近づいていけるはずです。
今日からできることを一歩ずつ。
声の変化を楽しみながら、理想の響きを育てていきましょう!
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